06) スクリーニング①
25週目ころ。。。当然確定診断はしていなので、お腹の子がダウン症児だとは
知らない。そのような中で胎児は一生懸命成長していた。しかし、2週に1度程度の
検診は続き、先生は時間をかけてしっかりと見てくださっている。しかし、医大の
先生は、M先生以来頻繁に変わり検診のたびに違う先生が現れ、私たちが面食らう
こともしばしばであった。そのような中でも、引き継ぎはしっかりなされているようで、
そういった点での不安は全然なかった。しかし、医大である以上、研修生という存在
は無視できない。かなりの大人数のときもあれば、1人しかいないときもあれば、
先生以外誰もいないときもある。実にさまざまな状況下での診察だったと覚えている。
そのような中で、私が一番不安に感じていたのは、研修医たちの会話であった。
例えば、妻がエコー検査を受けているときには、メインの画面は先生・妻・私が見る
ことが多い。研修医は、診察台とは別の問診などをする机の上に置かれたパソコンの
デスクトップに映し出された画面をみるのである。そこで、彼らは彼らなりの会話を
し出す。
「あ~、ここが○○だね」
当然、一般的なこともあるだろう。しかし、私としてはその一言一言に過敏に反応して
しまう。いつでも、胎児は何かが見つかるぞという気持ちでいたため、診察室で交わ
される言葉は怖かった。
ある日、スクリーニングという、いわば、悪いところを見つけるための検査が行われた。
時間をかけ、エコーの画面も拡大したり、血流の流れを確認したりと生きた心地の
しなかった検査があった。
「早く見つけることで、生まれてからの対処を早く行うため。」
医師はこんな言い方をしていないが、簡単に言うとスクリーニングの目的はこういう
ことです。
妻は仕事が終わって帰ってきても、体調がすぐれないことも多く、居間で横になって
いるとはなも横になって付き添っていた。
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